昔はこんな薬もありました 21
~ 雑誌の広告 ~- 最近のこのシリーズでは薬に関係したメモや手帳、古写真や絵葉書・ブロマイド、暦やカレンダーを御紹介してきましたが、今回は一流雑誌に掲載された薬の広告です。
最近でも健康雑誌に限らず、各種日刊新聞や週刊誌等々に薬、特にOTC(大衆薬)の広告が見られますが、これらの日刊新聞や週刊誌等々にとっては医薬品業界、製薬メーカーは昔から広告収入源の大得意先だったようで、製薬メーカーからしてみれば新聞や週刊誌は大きな広告媒体だったようです。
(1)「歌舞伎座」演題目録 古くは江戸時代から歌舞伎の目録などには薬の広告が載せられていたようで、コレクションでは明治28年(1895年)の「こびき町 歌舞伎座」の演題目録には『イボタノ虫』『すずめ千黒焼 たんせき乃藥』『お歯ぐろ かめぶし』『薬おしろい』など広告が見られます。 |
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(2)「東京寶塚劇場・寶塚歌劇花組公演番組」 戦時色の強くなった昭和16年(1941年)当時の東京寶塚劇場・寶塚歌劇花組公演の番組では裏表紙には『クラブ乳液』の広告が、裏表紙裏面にはニキビ治療薬『エスゾール』が、中頁には『ノーシン』、サルファ剤の『アルバジル錠』などの広告が見られます。 |
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(3)一方健康に関連した婦人雑誌類には薬や化粧品の広告がよく見られ、主婦の友発行の「安産の心得」〔昭和7年(1932年)〕の裏表紙には『マスター衿白粉』の広告が、 |
(4)主婦の友付録「婦人美容寳典」〔昭和9年(1934年)〕『ウテナ水白粉』の広告が、 |
(5)婦人倶樂部付録「子供の軆位向上法と夏の小児病一切』〔昭和14年(1939年)〕の裏表紙には『宇津救命丸』の広告が見られます。 |
以上のような婦人誌以外にも一般の雑誌には多くの薬の広告が見られました。以下に御紹介します広告は戦前の昭和の時代、しかも戦時色の濃くないまだまだ物資の豊かだった時代の薬の広告のうち印刷の綺麗なもの、状態の良いものを集めてみました。 |
(6)『わかもと』 |
本物はこちらです。 |
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表紙 |
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[サンデー毎日〔昭和13年(1938年)5月号〕] 『飲食養生鑑(かがみ)』 :江戸期の飲食養生鑑(かがみ)を流用して『わかもと』の服用を推奨しています。 |
(7)『ロート目薬』 |
(8)『ミュスキュロジン』 |
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表紙 |
表紙 |
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[週刊朝日〔昭和6年(1931年)11月号〕] |
[週刊朝日〔昭和6年(1931年)10月号〕増大号] |
(9)『新大学目薬』 |
(10)『バイエル アスピリン』 |
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表紙 |
表紙 |
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[週刊朝日〔昭和7年(1932年)2月号〕] |
[週刊朝日〔昭和6年(1931年)11月号〕] |
(11)『エワ゛クレーム』 |
(12)『宇津救命丸』 |
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表紙 |
表紙 |
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[週刊朝日〔昭和5年(1930年)11月号〕] |
[週刊朝日〔昭和8年(1933年)8月号〕] |
(13)『ポンホリン』 |
(14)『アダリン錠』 |
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表紙 |
表紙 |
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[週刊朝日〔昭和9年(1934年)8月号〕] |
[週刊朝日〔昭和10年(1935年)3月号〕] |
(15)『キノミール』 |
(16)『アース』 |
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表紙 |
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[週刊朝日〔昭和10年(1935年)8月号〕] |
[週刊朝日〔昭和11年(1936年)5月号〕] |
(17)『アセトナールカプセル』 『眼鏡印 肝油』 『サンガー』(『鳥潟病院』) |
(18)『ワギトラン』 『カルノドール坐薬』 『眼鏡印 肝油』 |
(19)『オドロノ』 『ワギトラン』 『キノミール』 |
[週刊朝日〔昭和6年(1931年)10月号〕増大号] |
[週刊朝日〔昭和6年(1931年)11月号〕] |
[週刊朝日〔昭和11年(1936年)5月号〕] |
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